
韓国でもマイホームを持つことが人々の夢である。しかしそんな余裕のない多くの人は、賃貸の家 で暮らしている。日本でも賃貸という形はあるが、今回は韓国に昔から息づいている賃貸制度「チョ ンセ」「ウォルセ」について紹介しよう。

月々の家賃がいらないかわり、契約時にまとまった保証金(チョンセ)を払う制度。家主と契約期間を定め、最初に払ったチョンセは、契約が切れる時に全額返金される。 例えば、5000万ウォン(約500万円)のチョンセを払い、2年間その家に住む契約を交わしたとする。 そして2年後、家主は住人に家を出るよう言うこともできるし、交渉によっては続けて住むこともできる。 2年経ってその家を出ることになれば、最初に払った5000万ウォン(約500万円)を家主から返してもらえるというシステムだ。 ここで考えるのは、家主の収入はどうなるのかということである。 家主は契約期間の間、最初に受け取ったチョンセを自由に運用することができる。他に投資したり、銀行に預けたりとさまざまである。 しかし、どんなふうにチョンセを動かそうが、それによってもとのチョンセが失われようが、家主は住人が家を出るときには必ずチョンセを全額返さなければならない。 チョンセは簡単に言えば、家に住むかわりにある一定の金額を家主に預けておく賃貸制度である。

貸制度にはチョンセだけではなく、月々の家賃を払って暮らすウォルセという制度もある。 この場合にも、最初に払う保証金がある程度必要だ。ただ、チョンセだけの場合よりもはるかにその額は少なく、やはりこちらも払った保証金は契約が終われば全額返金される。 例えば、保証金1,000万ウォン(約100万円)に月々20万ウォン(約2万円)のウォルセを家主に払わなければならないとする。契約期間終了後には保証金1,000万ウォンのみ戻ってくる。韓国では普通、初めに多額のチョンセを払う余裕がない時にこのウォルセ制度を利用することが多い。
チョンセやウォルセなどの条件を決める権限は、家主が握っている。金銭面や家のつくりや状態など、自分にあった条件の家を探すのはひと苦労だが、家主が相談に応じてくれることもある。 例えば保証金1,000万ウォン/ウォルセ20万ウォンで売りに出されていても、交渉しだいで保証金500万ウォン/ウォルセ30万ウォンになったりする。
ウォルセの場合、月々の家賃を払えないことがあれば、保証金から差し引かれる。このことも最初に交わした契約書の中に含まれている。 お互いが署名し、法的な効力を持てば、契約期間中に特に問題がなければ、突然家を出て行けなんて言われることはまずない。

韓国では、春と秋が引越しシーズンです。これは引越しがしやすいという季節ということもありますが、上記でも説明した『チョンセ』と呼ばれる韓国独自の住宅賃貸システムの契約更新の時期が春と秋に集中しているため、引越しもこれに併せて行われることが多いためです。 そのために春と秋は比較的チョンセの物件が探しやすくなっています。 引越しが無事に終わると今度は新居や転居先に友人や会社の人を招待する『チプトゥリ』と呼ばれるパーティが行われるのが一般的ですが、この時招待された人は、「泡のように幸せが膨らむように」と洗剤を持っていくという習慣があります。

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